・地中海貿易で利益を得てイタリア諸都市が起こる
・自由を求める文化運動ルネサンスがイタリアで開花
・教皇や国王に保護されたルネサンスは大陸全土へ拡大
このルネサンスについて、「ルネサンスの流れ」、「ルネサンスの広がり」、「貴族の保護とパトロン」「ルネサンスの三大改良」を学んでいきたい。
そこで、今回の内容はこちら
- ルネサンスの流れ
- ルネサンスの広がり
- 貴族の保護とパトロン
- ルネサンスの三大改良
年表
いつ | できごと |
---|---|
12世紀頃 | イタリアに都市共和国が成立 |
1494~1559年 | 神聖ローマ皇帝とフランス王によるイタリア戦争が勃発 |
16世紀 | 大富豪のメディチ家がフィレンツェの領主に |
1513年 | 人文主義者のマキャベリが『君主論』を執筆 |
16世紀前半 | 大航海時代の到来により貿易の中心が大西洋沿岸に移行 |
1600~01年 | 劇作家シェークスピアが悲劇『ハムレット』を書いたとされる |
1605~15年 | スペイン風刺文学の代表『ドン=キホーテ』が成立 |
1633年 | 学者ガリレオ=ガリレイが異論審問かけられ有罪となる |
ルネサンスの流れ
教皇の権威が強くなると、人びとはキリスト教のルールにしばられるようになった。
文化や芸術は宗教壁画や教会建築といった、禁欲的な制約の中でしか活動できなかった。
しかし、地中海に面したイタリア諸都市が、物質輸送や貿易で大きな利益を獲得した。
教皇の支配から抜け出しはじめると、キリスト教から解放された人間らしい欲望や感情を、文化を通じて表現する「ルネサンス」が誕生した。
ルネサンス文化は国王や金融財閥などに保護され、ヨーロッパ各地へ広がった。
ルネサンスの広がり
ルネサンスの時期、芸術だけでなく科学技術も発展した。
地動説や活版印刷が生まれた。
■ヒューマニズム(人文主義)
ギリシアやローマ時代を学ぶことでキリスト教的な禁欲主義から脱し、人間のありのままの姿を皇帝する思想。
政治を宗教や道徳から切り離す必要性を主張した『君主論』は、利益があれば利己的な手段も許される「マキャベリズム」という考え方も生み出した。
貴族の保護とパトロン
ルネサンス文化は王族の庇護を受けたことから貴族的性格が強く、正面から社会を批判できなかったため風刺作品が中心だった。
イタリアでは、金融業で成功して大富豪となったメディチ家は、支配者に並ぶ権勢を誇って文芸や美術を愛護し、ルネサンス最大の保護者となった。
このように芸術家の財政支援を行う者をパトロンといった。
ルネサンスの三大改良
鉄砲の開発につながり騎士を没落させた火薬や、航海技術を向上させて大航海時代到来の要因のひとつとなった羅針盤は、中国から伝来しルネサンス期にイタリアで改良された。
また、ドイツで開発された活版印刷は印刷技術普及のきっかけをつくり、書物、特に聖書の低価格化と大衆化を実現させて宗教改革に影響をおよぼした。
まとめ
今回の内容をまとめると
- 物質輸送や貿易で大きな利益を獲得した地中海に面したイタリア諸都市で教皇の支配から抜け出しはじめ、人間らしい欲望や感情を、文化を通じて表現する「ルネサンス」が誕生した。
- ルネサンスでは、芸術だけでなく科学技術も発展し、地動説や活版印刷が生まれた。
- ルネサンス文化は王族の庇護を受けたことから、正面から社会を批判できないため風刺作品が中心だった。イタリアでは、大富豪となったメディチ家が文芸や美術を愛護し、ルネサンス最大の保護者となった。
- ルネサンスでは鉄砲開発につながる火薬、大航海時代の要因にもなった羅針盤、聖書の大衆化につながった活版印刷もうまれた。
ではまた、ごきげんよう。