イエス=キリストを神が遣わせた救世主(メシア、ギリシア語でキリスト)として信仰する宗教。
そのキリスト教の聖典『新約聖書』にイエスの生涯がまとめられている。
そのイエスの生涯について、「イエスの誕生」、「イエスの洗礼・奇跡」、「イエスの処刑」、「イエスの復活」を学んでいきたい。
そこで、今回の内容はこちら
- イエスの誕生
- イエスとの洗礼・奇跡
- イエスの処刑
- イエスの復活
イエスの誕生
ガラリヤ(イスラエル北部)の街ナザレに住んでいたイエスの母・マリアは、大天使・ガブリエルのお告げで、自分が神の子(イエス)を身ごもったことに気づかされる。
マリアとその夫・ヨセフは故郷ベツレヘムで出産しようとするが、その旅の途中、馬小屋で出産する。
新しいユダヤの王が生まれたときいたヘロデ王は、イエスを殺そうと、赤ちゃんを皆殺しにする命令を出した。
イエス一家は神のお告げに従い、エジプトに逃げた。
■クリスマス
12月25日のクリスマスは、イエスの誕生日として知られているが、実際のイエスの誕生日は不明である。
イエスとの洗礼・奇跡
成長したイエスは、ヨルダン川でヨハネの洗礼(罪を洗い流し、信仰の道へ入ること)を受けた。
この時、聖霊が降臨し、イエスは初めて自分が神の子だと確信する。
イエスは、神の教えを広める旅に出た。
その途中、数々の奇跡を起こしたことで、イエスは神の子として人びとの信仰を集め、たくさんの弟子を抱えるようになる。
■イエスの奇跡
・水をぶどう酒に変える
・死者を復活させる
・漁をすれば大漁
・病気を治す
イエスの処刑
ユダヤ教の指導者たちはこれまでの教えを脅かされると、イエスの命を狙うようになる。
ある日、イエスは十二使徒(信頼している12人の弟子)を集め、自分が死刑にされることを予言する(最後の晩餐)。
さらに、十二使徒のひとりであるユダがイエスの命を銀貨30枚で売った裏切り者であると見抜いた。
そうして、弟子のひとり・ユダの裏切りでイエスはローマ軍に捕縛され、ローマに対する反逆者として、十字架に磔の刑(はりつけのけい)処される。
イエスはそのまま死んでしまう。
■十二使徒
イエスの生涯や教えは十二使徒によって各地に伝わった。
イエスがローマ支配者層と結んだユダヤ教徒を批判したため、キリスト教は異端扱いされ、十二使徒のうち10人が殺されてしまう。
なお、『新約聖書』は使徒やその弟子が作者だと言われている。
使徒 | エピソード |
---|---|
ペテロ | 一番最初に弟子となった漁師。イエスを最も信仰した。 |
アンデレ | ペテロの弟。イエスの大量の奇跡を見て入信。 |
大ヤコブ | 漁師。ペテロらのすぐ後に入信。 |
ヨハネ | 大ヤコブの弟。十二使徒で唯一殺されず長生きする。黙示録の作者だとされる。 |
フィリッポ | 最初期に弟子入り。聖書に活躍があまり書かれていない。 |
バルトロマイ | フィリッポと仲が良い。ナタナエルとも呼ばれている。 |
マタイ | もとは徴税人。徴税人は当時のユダヤでは嫌われ者だった。 |
小ヤコブ | マタイの兄弟。イエスの死後、エジプトに伝道するが磔にされる。 |
トマス | イエスの復活後、傷口に触れてイエスが復活していることを確認した。 |
タダイ | 「聖ユダ」とも呼ばれているため、かつては裏切り者のユダと混同されることもあった。 |
シモン | ローマ帝国からユダヤの国を独立させようと反乱をおこした運動家。 |
ユダ | 通称「イスカリオテのユダ」。イエスの命を銀貨30枚で売った裏切り者。裏切り発覚後は後悔し自殺する。 |
イエスの復活
処刑されたイエスは、3日後に復活し、名実ともに神の子であると証明した。
そして、40日後に昇天。
人類の終末が訪れる日に、イエスは再び地上に現れるという。
ではまた、ごきげんよう。